治療法はいくつか存在する

治療法はいくつか存在する

睡眠習慣の改善

睡眠障害の治療法はいくつか存在します。症状によって内容が異なるものの、基本的には睡眠習慣の見直しからスタートします。そのうえで、必要に応じて薬物治療や認知行動療法などが実施されます。そのためまずは、患者に対して睡眠に関する適切な知識や認識を身につけてもらうことから始めましょう。寝る前にカフェインを飲まない、長時間の昼寝をしないなど多くの人が知っていることでも、なにかしらの誤解をしており理解していない患者も多いので、その誤解を解いてあげます。また、厚生労働省が発表している「健康づくりのための睡眠指針」は科学的根拠に基づいたセルフケアの指針が提示されており非常に参考になるので、これをガイドラインに睡眠習慣を整えることも有効です。

認知行動療法

不眠症の治療において行われる認知行動療法を紹介します。認知行動療法は、患者の考え方と行動を変える治療法です。「一定の起床時間を保つ」「寝室は眠る以外のことに使わない」といったルールを設けることで不眠症を解消していきます。これは、不眠症の患者の多くが寝床で眠れないことにストレスを感じて不眠の傾向がさらに強くなってしまい、起床時間や就寝時間が後ろにずれこんでいく悪循環を防ぐためです。

睡眠薬による治療

睡眠薬を利用した治療もポピュラーな方法です。不眠症状に対して使用しますが、精神的な疾患を併発している患者も多いため、抗うつ薬、抗不安薬、抗精神病薬なども一緒に処方されることがあります。睡眠薬は取り扱いに注意が必要で、例えばお酒と一緒に服用してはいけませんので、そういった注意事項をきちんと患者に伝えることも大切です。その他にも、服用したら30分以内には寝床につく、睡眠薬の服用をいきなり止めてしまうとリバウンド症状が起こり不眠症状が悪化する恐れがあるなど、服薬に関するルールをしっかり把握しておく必要があります。
また、睡眠障害に対する治療で使用される薬は「ベンゾジアゼピン系」と「非ベンゾジアゼピン系」に分けられます、ベンゾジアゼピン系は副作用として物忘れなどが現れるので、高齢者に対しては非ベンゾジアゼピン系が使用されることが多いです。

ケース別治療法

睡眠時無呼吸症候群は肥満の改善や禁煙による治療が必要です。また、睡眠時に専用のマスクを着用して気道に空気を送る方法もあります。レストレスレッグス症候群や周期性四肢運動障害などの睡眠関連運動障害の治療には抗てんかん薬や抗パーキンソン病薬が用いられます。概日リズム睡眠障害は生活リズムの乱れを正すことがまずは求められますが、それ以外にもビタミンB12の投与や人工光の照射による治療法があります。

睡眠障害を知り、働くために

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