「うつ」との関係性は?
関係性について詳しく紹介
うつ病を患う患者の多くは睡眠障害に悩まされています。不眠病の症状を持つ人が多いですが、若い人の場合は必要以上に寝てしまう過眠症に悩まされているケースも多いです。そこで、睡眠障害とうつ病の関係性についてみていきましょう。
うつ病患者の多くが悩んでいる
ほとんどのうつ病患者が不眠症の症状を訴えています。そして、不眠が続くことでうつ病がさらに悪化してしまうので、眠れない、眠りが浅い、早くに目が覚めてしまうといった症状を持っているうつ病患者は早期の対処が必要とされています。また、不眠症が続くことでうつ病を発症するケースもあります。そのため、不眠症の症状が出た場合は早めに病院などで適切な処置を受けることが望まれます。
うつ病と関連する睡眠障害として多いのは眠りが浅く感じる「熟眠障害」と早くに目が覚めてしまう「早期覚醒」です。これらの症状に対して睡眠薬を使用することは有効な面もありますが、うつ病に関係する睡眠障害の場合は抗うつ剤の使用も必要です。このように睡眠障害とうつ病は密接に関係していることが判明しているので、うつ病ではない人でも睡眠障害に悩まされているのであれば早めに対処する必要があります。
夜型生活は危険
夜勤などで朝日を浴びる機会が少ない夜型生活になると、「概日リズム睡眠障害」になりやすいです。通常の生活リズムだと、夜明け前に最低体温になり、数時間後に起床して太陽の光を浴びます。そうすることで体内時計は正常に保たれるのですが、遅く寝る人はそうはいかず、最低体温になってからもしばらく寝続け、日が昇りきってから起床します。それだと体内時計を合わせることができないので、体内の体温変動リズムが狂ってしまいます。また、起床後に活動するためには体温を高めておかなければならないのですが、それが上手くできないのでさらに起床時間が遅くなっていき、夜型生活から抜け出せなくなってしまう負のスパイラルに陥りやすくなります。
このような状態が続くと、うつ病の発症率が高くなります。実際に、夜勤のある仕事はうつ病の発症率が高いことが以前から指摘されています。看護師も部署によっては夜勤があり、生活リズムが一定じゃない人が多いため、概日リズム睡眠障害が原因でうつ病になってしまうケースが少なくありません。また一般の人であっても、昔とは生活環境が変わり夜中までテレビやスマホを見る人が多くなったため、それにより概日リズム睡眠障害を発症し、さらにそれが引き金になってうつ病になるケースがあります。